サーミスタと白金測温抵抗体(Pt)の基礎知識
サーミスタと白金測温抵抗体(Pt)の違い
- サーミスタは小型・高感度ですが、温度範囲が狭く抵抗値変化の直線性が悪い。
- 白金測温抵抗体は感度が低いが、広い温度範囲を直線性良くカバーできる。
サーミスタ (Thermistor) は 温度変化により大きく抵抗値が変わる温度センサーです。
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サーミスタには温度が上がると抵抗値が線形的に下がるNTCサーミスタと
(negative temperature coefficient thermistor)温度上昇時に抵抗値が大きくなる非線形的な
PTCサーミスタがあります。(positive temperature coefficient thermistor) - TEC(ペルチェ素子)温度コントローラーにはNTCサーミスタが使われます。
サーミスタに一定電流(100μA)を流す事で、抵抗値変化が電圧値変化になります。
分解能は高いのですが、カバーできる範囲が狭いので、使用範囲別に抵抗値が違います。
サーミスタの抵抗値(25℃時の値)は5KΩ、10KΩ、20KΩ、50KΩ、100KΩがあります。
高い温度範囲(200℃)での使用時は100KΩが使われますが、TEC温度コントローラでは
10KΩ( 25℃)が一般的に使われます。
白金抵抗測温体 (platinum thermometer 略称 Pt) は1つの素子で広い温度領域における
抵抗値変化が得られる温度センサーです。
Pt100というのは、0℃ において、100Ωの抵抗値を有する白金抵抗測温体を意味します。
- 白金抵抗測温体 (Pt) に定電流を流す事で、抵抗値変化が温度変化になります。
- 白金抵抗測温体 (Pt) にはリード線が2線式と3線式があります。
→ Ptは抵抗値がサーミスターに比べ小さいため、リード線の抵抗値の影響を受けます。
→ 3線式はリード線の抵抗値の影響を受けない計測回路用(ブリッジ回路)です。 - TEC温度コントローラーでは2線用、3線用に対応しております。